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2025.2.19

【いばらき県央ふるさとワーホリ通信】街・海側エリアインタビュー~街で頑張る仕事人たち~

※本記事は、総務省が推進する「ふるさとワーキングホリデー」を活用し、いばらき県央地域での2週間の就労や生活体験をした参加者に執筆していただいたものです。

目次:
「水戸の街を提灯でよくしたい」8代目オーナーの夢と挑戦(鈴木茂兵衛商店 鈴木紘太さん)
地方暮らしをもっと身近に!Uターンした代表が提案する別荘サブスク(OURoom 平間一輝さん)
子育て世代や若者が活躍できる街。東海村で生まれる新しいコミュニティ(ラフェット・デラーブル  葛西美紀さん、切敷明彦さん、松崎真吾さん)

「水戸の街を提灯でよくしたい」8代目オーナーの夢と挑戦(鈴木茂兵衛商店 鈴木紘太さん)

鈴木紘太さんの話を聞く参加者たち
鈴木紘太さんの話を聞く参加者たち

岐阜県、福岡県八女市と並ぶ日本の三大提灯産地である茨城県水戸市で160年続く「鈴木茂兵衛商店(すずきもへいしょうてん)」。企業や行政とのコラボレーション、日本の伝統工芸品でもある提灯を、デザイナーの手によって現代の暮らしに溶け込むデザインで制作するデザイナーズ提灯など、これまでにない新しい形の提灯を追求する企業です。

丈夫で折り畳める提灯の良さを生かしながらも、若者や海外に注目される新しい商品を開発しています。

鈴木茂兵衛商店が提供する提灯の種類は、動物の形やインクジェット印刷で作る絵柄、音で反応する照明、だるまのように倒しても起き上がってくる仕組みなど多彩。

店内に入ると、伝統的な提灯の風合いと画期的な造形を掛け合わせたモダンな商品が目を惹きます。

一升瓶やワイン瓶の形、風鈴の形など見たことがない提灯がたくさん!
一升瓶やワイン瓶の形、風鈴の形など見たことがない提灯がたくさん!

「昔は常夜灯として必需品だった提灯も、昨今は技術が発達して需要が減ってきてしまいました。未来や世界に向けて、新しい需要を生み出すために工夫した商品を開発しています」と語るのは、8代目オーナーの鈴木紘太さん。

鈴木さんは過去に映像ディレクターの経歴を持ち、水戸市にUターン。もともと提灯を仕事にすることは考えていなかったそうです。

「前職では商品広告映像を制作していたのですが、あるとき、家業である提灯のPRも考えていきたいと思ったことがきっかけで水戸に戻ってきました。たくさんの商品を展開していますが、ストーリーを立てて提灯の魅力を伝えるということは、前職の経験を生かしながら仕事ができていると思います」

そんな鈴木さんが”自分の使命”だと語るのは「水戸の街を提灯でよくすること」。

「水戸には提灯があるから行こう!という人が増えて、街を明るくできる存在になれたらうれしいです」

地方暮らしをもっと身近に!Uターンした代表が提案する別荘サブスク(OURoom 平間一輝さん)

平間一輝さんの話を聞く参加者たち
平間一輝さんの話を聞く参加者たち

地方の暮らしが体験できる別荘サブスク「OURoom(アワールーム)」。「いつもの居場所がふたつある暮らし」をコンセプトに掲げ、茨城県に3拠点、千葉県に1拠点の別荘を展開しています。

OURoomを運営するのは、わづくる株式会社。同社の代表・平間一輝さんは、茨城県大洗町出身で就職をきっかけに一度は上京するも、Uターンし起業しました。趣味だった旅行を事業化し、旅の魅力を発信しています。

特に平間さんが大事にしているのは「関係値を作る旅行」。

「もともと旅行が好きで、その中でも一人で旅行に行くときに自分自身のスタイルが形成されるんじゃないかと気付いたんです。例えば、海外旅行でゲストハウスやローカルコミュニティのあるバーにいるとその場で出会った人と仲良くなることも。そういう経験の積み重ねによって自分の幅が広がり、自分らしさが形成されたのだと思います」

平間さんのそのような経験から、OURoomではこんな取り組みも行っています。

「旅先で出会った人と仲良くなるには?」参加者の疑問にも親身に答えてくれました
「旅先で出会った人と仲良くなるには?」参加者の疑問にも親身に答えてくれました

「ただ泊まるだけではなくて、OURoomのコミュニティに参加してもらえることを大事にしています。大洗の花火大会が行われる毎年9月には、会員向けのイベントを行っているんです」

学生時代には、島根県と東京都の二地域生活を経験したという平間さん。

「何かあったときに相談相手になってくれる人が増えたし、東京でのコミュニティでは話せないことを島根では話すことができました」

最後に、大洗町の魅力を教えてもらいました。

「広い空、海が推しポイント!丘から自然の景色が見下ろせるところも気に入っています。まずは自然を楽しんでもらって、そこから地域と接点が広がっているOURoomで新しいコミュニティが作られていくのをぜひ体験してみてほしいです」

子育て世代や若者が活躍できる街。東海村で生まれる新しいコミュニティ(ラフェット・デラーブル  葛西美紀さん、切敷明彦さん、松崎真吾さん)

コミュニティスペース「Lien」でお話を伺いました
コミュニティスペース「Lien」でお話を伺いました

茨城県東海村で活動する「一般社団法人ラフェット・デラーブル」。

コミュニティスペース「Lien」の運営や親子向けマルシェ、若者向けワークショップの開催など、地域に寄り添った活動をしています。

茨城県東海村は、「街の住みここちランキング」2位にも選ばれたことがある街。村内には小学校が6校、街のいたる所に公園もあり子育てにぴったりな環境が揃っています。

そんな東海村で、街の公園をさらに活用できないかと始まったのが親子向けマルシェ「ラフェット・デラーブル」です。

葛西美紀さん「音楽を通して子どもの感性と表現力を養う教育法・リトミックの導入や絵本の読み聞かせ、赤ちゃん連れにうれしいベビー休憩室、クラフト作家によるワークショップなど子どもが長時間いても飽きない工夫をしています。また、県内外問わずイベントに出店して、パンやお菓子、アクセサリー、布小物も販売しています。野外イベントは子どもが大きな声を出しても、食べ物をこぼしても気にならないんですよ」

東海村の愛溢れる皆さんの話に聞き入る参加者たち
東海村の愛溢れる皆さんの話に聞き入る参加者たち

東海村役場の職員でもある松崎真吾さんは、若者向けの場作りにも力を入れています。

「まちに思いがある若者を増やしていくために、さまざまなプロジェクトを進めています。例えば、大学生から社会人をターゲットにした、共創の場作りプロジェクト『T-project』や、高校生向けのまちづくりスクールもあります。若者の溜まり場となって、やりたいことを形にできるまちにしていきたいですね。今まで関わってきた若者の中には、東海村で音楽イベントをしたい、特撮を撮りたいなどの話も出てきているんですよ。若者のまちといえば東海村、と言っていただけるように今後も力を入れていきます」

最後に、東海村の魅力を教えていただきました。

切敷明彦さん「東海村は人口4万人ほどのコンパクトシティ。まちに出れば顔見知りがたくさんいるような場所です。渋滞もなく、病院や役場にもすぐ行くことができます。さらに、90分あれば東京都心に出ることができるんです。暮らしやすく、子育て世代や若者が活躍できる東海村にぜひお越しください」

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