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2025.2.19

【いばらき県央ふるさとワーホリ通信】山側エリアの就労体験記~愛情が詰まった小美玉の食卓~

※本記事は、総務省が推進する「ふるさとワーキングホリデー」を活用し、いばらき県央地域での2週間の就労や生活体験をした参加者に執筆していただいたものです。

目次:
作り手と私たちをつなぐ架け橋(小美玉ふるさと食品公社)
支え合い、共に生きていくこと(保田農場)
ひとつひとつの手作業に想いを込めて(東ヶ﨑ファーム)

作り手と私たちをつなぐ架け橋(小美玉ふるさと食品公社)

小美玉ふるさと食品公社の木村さんとの記念写真
小美玉ふるさと食品公社の木村さんとの記念写真

2006年、「小川町」「美野里町」「玉里村」の3つの町が合併し、それぞれの頭文字を取って現在の小美玉市が誕生しました。

茨城県は県全体として酪農や農業が盛んですが、その中でも小美玉市は、生乳やニラの生産においてトップクラスの生産量を誇っているんです!

私は、ヨーグルトなど乳製品の生産販売を行う「小美玉ふるさと食品公社」、酪農業を営む「保田農場」、ニラ農家の「東ヶ﨑ファーム」を訪れ、就労体験を行いました。

「小美玉ふるさと食品公社」は、小美玉市の基幹産業である酪農業のさらなる発展を目指して設立されました。小美玉市の新鮮な生乳を使って、ヨーグルトやアイス、プリンなどの乳製品を製造しています。

私たちは製造ラインに入り、ヨーグルトのカップ並べや完成品の番重(ばんじゅう)詰めといった作業を行いました。

工場の仕事や歴史についてお話を伺っている様子
工場の仕事や歴史についてお話を伺っている様子

人気商品のカップヨーグルトは、梅や金柑が丸ごと入っているのが特徴。今年の9月には、静岡県産のみかんが丸ごと入った新作ヨーグルトが12年ぶりに発売されました。農家さんとの偶然の出会いが、今回の新商品を生んだのだそうで、従業員の方は、「思わぬつながりが新たな発見につながっています。人との関わりを大切にしたいです」と話してくださいました。

私たちも参加させていただいた新商品開発会議では、生み出した新作をどのような方法で売っていくのか、ターゲットになる層はどこかなどを真剣に話し合い、ビジネス的視点も学ぶことができました。

種類豊富な商品はどれもまろやかでとってもおいしくて、私たち学生の中でも大人気でした!

中でも私のおすすめは、甘酸っぱい味わいの小美玉産ブルーベリーを使用した「のむヨーグルト」です。
皆さんもぜひお試しください!

支え合い、共に生きていくこと(保田農場)

子牛と触れ合う様子
子牛と触れ合う様子

2つ目の就労先は「保田農場」。ここは、約150頭の乳牛を飼育する酪農家さんです。

保田農場では、搾乳や餌やり、子牛のお世話などさまざまな就労体験をさせていただきましたが、特に印象深かったのは搾乳の作業でした。

お乳が出るすべての牛の搾乳を朝夕の1日2回行うのですが、最初は牛の大きさと迫力に圧倒されてしまい、近づくことすら難しかったです。

従業員の方々に教わりながら、次第に一人でも機械の取り付けができるようになりました。病気になっていないかなど、一頭一頭よく見ながら丁寧にお世話をすることでより愛着が湧きました。

祖父の代から始まった酪農を継ぎ、3代目として経営を行っている保田知紀さん。

「牛も生き物。思うようにはいかないからこそ、どうしたらパフォーマンスが上がるのか、牛にとっても人間にとってもより良い状態にするにはどうすればよいのかをいつも考え、試行錯誤を繰り返しています。頭の中の考えを実行して、それがうまくハマるときがとてもうれしいです」とお話してくださいました。

保田農場の保田知紀さん、若菜文さんとの記念写真
保田農場の保田知紀さん、若菜文さんとの記念写真

ここ保田農場で絞った生乳が、1つ目の就労先である小美玉ふるさと食品公社に運ばれています。あのヨーグルトやアイスの原材料になるのだと思うと、とても感慨深いものがありました。

そして、去年のワーホリ同様今年も、子牛が誕生する瞬間に立ち会うことができたんです!2日間という短い時間で、ここまで心動かされる体験ができるとは思いませんでした。とても温かい気持ちになりました!

ひとつひとつの手作業に想いを込めて(東ヶ﨑ファーム)

収穫したニラの梱包を教わる様子
収穫したニラの梱包を教わる様子

最後は、ニラを生産する「東ヶ﨑ファーム」での就労体験についてご紹介します。

小美玉は酪農の他にニラの生産も盛んで、その生産量は茨城県の中で1位を誇ります!ここ東ヶ﨑ファームのニラは、とても肉厚で甘みが強いのが特徴。時期をずらすなど、栽培方法を工夫することで、年間を通した収穫を可能にしています。

私たちは、ニラの花狩りや袋詰めを体験させていただきました。白くてかわいいニラの花ですが、葉に栄養を送るためには早い段階で取り除く必要があるようで、カマを使ってひとつずつ丁寧に切っていきました。

また、室内の作業場では、収穫されたニラの選別や計量が手作業で行われていました。従業員の方々の手さばきは圧巻で、出荷に向けた準備がみるみるうちに進んでいきました。

ニラの束を袋詰めして、段ボールに入れたとき、「消費者に喜んでほしい」という思いが私の中にも自然と生まれました。少しの間ですが、生産者の方々の気持ちが分かった気がして、うれしかったです。

東ヶ﨑ファームの東ヶ﨑茂喜さんとの記念写真
東ヶ﨑ファームの東ヶ﨑茂喜さんとの記念写真

代表取締役の東ヶ﨑茂喜さんは、「一年手塩にかけて育てて出荷して、おいしいと言ってもらえたときにやりがいを感じます」と笑顔でお話してくださいました。疲れたときには、奥様と旅行してリフレッシュすることで、また頑張ろうと思えるのだそうです。

宿に帰って、東ヶ﨑さんに教えていただいたニラ料理を実践し、みんなにおいしいと言ってもらえた瞬間はとても幸せでした…!

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